詩の場に願うこと/白井明大
ぐいたくなる心の動きのような、そのくらいの微小さ。
あるいは、(雪舟えまの短歌にあるように)デジタル時計の表示がちょうど22:22を示した、そのときちょうどたまたま時計を見て、そのたまたまがちょっとうれしい、といったそんな微小さ。
そうしたところにひっかかりが生まれて、ことばにしたくなる。
ことばにしたくなるような、詩にしたくなるような、こころの動きの何にひっかかりが生まれるかは、また人それぞれで、だから詩も人それぞれとなり、いろいろな詩がうまれるから、それも楽しい。
その人の、独特のひっかかりがことばに表われていると感じられる詩を読めるとき、それはとてもうれしく、
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