荒地にて/徐 悠史郎
 
のは、もちろん邪推ということではなく、いま目の前に広がっている常識や定着した観念を、もういちど真剣に、真摯に、強烈に見直し、捉えなおすということだ。また、既得権益や役得に伴う利権を温存したまま行なわれる「抜本的な改革」などというものでもない。だからそれは時と場合によっては体制転覆(この不穏な言い方がまずいのなら体制の「更新」、大規模リニュ、ぐらいに言っておいてもいいが。。。)をも視野にいれる営みともなろう。かつて、この危険な問いを封じ込めるために「グラウンド・ゼロ」が措定され、それはほぼ政策的に承認されている。ここでわたしたちがするべきことは米国政府を非難することではない。消防士と肩を組むジョージ
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