夏の夜、此処にいたくない/滝沢勇一
 
か頼みやがって店員が濁った眼でつっ立つ、沈黙
あいたグラス、皿さげて濁った眼して隣の机拭いてみんな笑って俺も笑って手を叩いて顔引きつらして喉を潰してぎゃあぎゃあぎゃあて笑うガラスのぶつかるおと鋭い音耳に聞こえてぎゅるってそっち見たら無言の店員が店員が、いた。
テーブルの上の同じとこ何回も、さっきからいやずっと前からいやいや思えば開店直後からいやいやいやいや俺が来て笑い出す前から何日も何日もまえからずっとずうっとずっと何回も何回も何回も何回も結局その、汚れてるそのテーブルのおんなじとこを店員が濁った腐った豚の顔した豚屋の豚の店員がぎゃあぎゃあ俺も引き攣って隣の男も引き攣ってテーブル叩いて皿がぶつ
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