四季と旅した少年/こめ
 
度も心が変わる

しかしいつしか

四季をめぐる草原の旅は

僕を世界が忘れる形となり

終点がないとおもった旅がいつしかなくなる

いったいどれくらいの時が過ぎたのだろうか

もう歩けないようだ

そろそろ僕はお別れを告げないといけないのかな

少年はいつしか髭が生え髪が白くなり

年をとり一人時間を刻んでいき

おじいさんとなっていた

もうだめだと横になり動けなくなり

手足が冷たくなるのがわかった

僕は結局だれのぬくもりも知らず

誰にも知らず死んでいくのかな

僕は忘れ物なのかなと

心の中
[次のページ]
戻る   Point(8)