良心的な死神/三奈
 
『一人になるのが怖いの』




泡沫のように、貴女は消える。

その黒い目に、この青い空を焼き付けて

届きはしない、その空に恋い焦がれて

誰しも死ぬ時は一人だと

実感しながら消えていくのでしょう。

でも、大丈夫。

僕が、見ていてあげましょう。

貴女が『世界』という舞台から

消え去る瞬間を。

貴女のショーの幕が降りる瞬間を。

僕が鎌を振り下ろすのは

貴女が消える一秒前。

狩りとった貴女の魂は

僕が大事に保管します。




『ずいぶんと良心的な死神ね』




そう言って、太陽みたいに、貴女は
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