良心的な死神/三奈
 
女は笑った。


さぁ、心が決まったなら

契約書にサインを。


交わせば、例え何百年時が流れようと

貴女は一人になる事はありません。

ずっと、僕の傍で生きるのです。

汚れをしらない、魂のままで。

どうです?

二人で上から、世界を見るのも悪くはないでしょう?














こくりと可愛らしく貴女が頷く。


さぁ、交渉成立だ。


鎌を振り上げるまで

あと、一週間。


僕は離さないように

愛しい彼女の手を強く握った。
戻る   Point(4)