回覧車?/ブライアン
 
た。みなとみらいへ行ったときはあるか、と。もちろんあるはずはない。巣鴨と池袋へ行くだけで精一杯なのだ。県を跨げるはずもなかった。彼は、彼女が出来たら行った方がいいと、意味ありげに伝えると、あそこの観覧車は世界が滅亡する際のモニュメントになるはずだったと、俺は踏んでいる、と。

 みなとみらいと名付けられたエリアに、かつて、と語られるはずだったモニュメントが残される。以前、友人の知り合いが持ってきてくれた写真の映像が蘇る。もし、彼女のシャッターが押された時、世界が滅んでいたのなら、4:51、よりも未来に進むことが出来ずに、みなとみらいは無限の中に放置されることになる。あれから何年も経った。何度も
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