シェリフ、嘘っぱちの銃を/ホロウ・シカエルボク
 



お前の独りよがりな情熱が俺の精神に水を差して、俺の眠りの器は不協和音の水溶液で満たされる
この世のあらゆる指針の中で現実に作用出来るものなんてそんなにあるわけがない
だけど変革を欲しがり過ぎるときには誰ひとりそんな些細な事実には気がつかないのだ
なにかを決意すれば水の向きが変わると信じてしまう
なにかを宣言すれば
なにかを破棄すれば…
捨てた、つもりの古い影、行先の無い地下水みたい、ドロドロになって、ドロドロになって、ひずんだ臭気がそこらに立ち込めてゆく、鼻をつまんでおきなよ、不愉快な思いなんて誰もがしたくはないものだ
ましてやわざわざそれを銀皿に乗せて差し出されたみた
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