シェリフ、嘘っぱちの銃を/ホロウ・シカエルボク
静寂の急所に致命傷を与えてくれるのを
小銭を沢山溜めて俺は待ってる
小銭を沢山溜めて
小銭を沢山溜めて
ぶん殴ってくれるハンマーが欲しい
自殺願望と同じだけの諦めが無いとベッドに潜り込むことが出来ない
肉体と精神との欲求のズレが
こめかみに断続的な頭痛を連れてくる
血管が逆流するみたいな骨に反響する別の鼓動
指先が頭骨を貫けるわけもなく
ハンマーを持ってきてくれ、いまの俺ならそれを武器とは呼ばない
暴力は時々他のどんなものより優しく感じる
ハンマーがもしもこの俺の後頭部を激しく殴打してくれたら
少なくともこの頭痛は日本の古いゲームみたいに俺から弾き飛ばされるのに
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