窓/葉leaf
 
ます。

(1)?私は窓を開け、外へと手を通すことで、内側と外側との和声にリズムを添える。私の手の皺のリズムは光の呼吸に均しい。そのリズムに合わせて、窓には無数の空間が集まってきては面になる。?部屋の中では外から入ってきた光たちが死の苦しみでのたうっている。光の先端・後端は際限なく鋭く、壁や床などに刺さっては抜けてを繰り返している。私の手の甲に一条の光が刺さり、光は血を吸って膨れていく。?建物の余分な密度にはすべて名前がついている。例えば卓也。卓也は天井で寝て暮らしているが、最近近所のコンビニでバイトをしているらしい。いずれ窓から排泄されることを知っている卓也はそれでも明るく生きている。?植物
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