呆日/ヨルノテガム
明けの日が暮れる今日は夜も眠れるんだと思うと
どこからが夢で どこからが願望なのかわからなく
空気を切って回る車輪の音が耳元で幾重にも通り過ぎて
終わらない寝返りを誘った
*
ハハハ、そんなことがあったんですか―っ、それで イチ・ゴ
ゴ・イチ(1、5)(5、1)の車券は買ってみたんですね、
ああ やっぱりネェ、人生そんな甘くないですもんね―っ、あっ、
でもね、先生、アタシもおかしなことがあったんですよ―っ、
仕事が夜遅くまであって御馳走していただいた、そう
あの日の帰り。 ここの坂を下って、下りきった突き当たりを
曲がろうとしたら
――この辺りでヨルノさ
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