蛇行/aidanico
、抗体を持たない先住民の半数が生き絶えたとき、虱は災厄を持ち込んだのはお前だと掌を返すように責められたのだが、此処に病気を持ち込もうと言い出したのはそもそも蛙で、その命を受けた蚯蚓が土竜に赤紙を出し、私はそれに付いて行くしか生きる道と言う物が無いので運ばれてしまっただけだ、であるからして私には何の罪も無いのである、判ってくれ給えと俄に作り話を始めたのだが、先住民は信心深い者たちであったのででは蛙を攻めようと南へ向かったのであった。しかし途中で熱中症にかかる者、文明に心を奪われこんな生活はもううんざりだと脱走する者、叉往来で槍を突き出して銃で撃たれる者と、次々と解体し最後に残ったのは村長の頭に絡み付
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