青木そうすけ≦プル式というカテゴライズ/プル式
分長い間雨風にさらされたであろうそれは糸先がほつれている
しばらく観察して見たがそれが何処から垂れているのか判らない
いっかな解決しないそれを一つ思い切り良く引いてみる事にした
どうだろうまるで電灯の紐をパチリと引いたように急に真っ暗になった
孤独である
自分の手が見えぬ闇がこれほど孤独感を与えるとは思わなかった
辺りには意識を鋭く刺す静けさばかりが集まりまるで落ち着かない
天も地も見当がつかないままで回りから何やら大きな圧力を感じる
確かに地面を足は踏み締めているのだが本当に地面なのか確証がない
きっと宇宙などに取り残されたならばこの様に孤独なのかも知れない
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