青木そうすけ≦プル式というカテゴライズ/プル式
 

どうしたものか考えては見るが全て闇の中に消えては浮かぶだけである
何も解決しない事に孤独感も相俟り再び紐を引こうと辺りに手をだした
しかし紐が在ったであろう辺りには空をかくばかりで手応えが無い
永遠にこのままなのかと途方に暮れついた手に小さな手応えを感じた
闇のせいか感覚ばかりが鋭くなりまるで闇そのものになったようだ
手元のそれは何故だか双方から延び互いに結び付かんとしている様だ
止せばいいのにつまらぬ気を興しそれを繋げてみる事にした
右と左いや右も左も判らぬのでとにかく右手と左手のそれを結びつける
それは難無く絡み付き修復されて一つの糸になった様であるが詳
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