透明宣言/木屋 亞万
、できなかった
ついに大学教授や研究所まで調査に訪れ
ペテンやズルだと彼らを罵ったり、次元を超えた奇跡の球だと評したりした
どちらにしても二人の青年には耳障りでしかなかった
彼らは伝説をそのままに、プロになった
史上初めてのドラフト同着1位で、二人ともアマーンズに入団した
それから5年後、伝説を揺るがすような選手が現れる
打球が消えるという噂の外国のリーグの首位打者だった
その選手と二人の魔術師は国際試合の舞台で対決することとなった
その対戦の日もいつものように
チビの魔術師はマウンドで、ボールを手で何回か回した後
ガリバーを背負い投げする力強さで球を投げた
球は手
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