宵闇、半端な色味の懐かしい影と紛れ込んだゴブリンの鋭利な指先/ホロウ・シカエルボク
を叩き潰すためだけに存在したのだ、その事にはたぶん間違いがない…あの女は、あそこに見える影だけの女は、その世界で俺たちを統率していた、在りがちなスタイルの俺たちのボスだった、そうだ、どうして今頃こんなところに現れるのか…運命のやることは俺にはまったく理解出来ない
いつの間にか暮れ方さ、今日の日もまたいくつかの暗闇を飛び越えるだけで終わる…幻想は消える、俺に奇妙な記憶を思い出させるだけに留めて…今度はどうするんだい、今度はどうするつもりなんだい、俺は排除されたのかい、お前は俺にそのことを悟らせるためだけにあっちから出てきたとでも言うのかい…おあいにくさまだ、俺の立ち位置などどれほどの時間が経ったと
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