ぼろぼろのつばさ 4/青色銀河団
 

とてもさびしいので
涙という文字を百回書きました

とてもさびしいので
流れる雲の数を数えて眠りました

とてもさびしいので
小鳥になって夢の中で飛んでいました

とてもさびしいので
めざめるとつめたいあおぞらがひかっていました




[永遠の端くれ]

灰色の空から
雪が降ってくる
雪に混ざって
はるか上空から
白い羽が一枚
音もなく
落ちてきては
動かなくなった
猫の上に
とどまった

それを目撃したおれは胸の前で
ちいさく十字を切った

おれたちは
みんな
永遠の端くれなんだ




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