ディストピア。眼の誕生!/瓜田タカヤ
 
は時折 雪原と交わりふくよかで暖かい包括を
風に舞う粉雪の破裂と消滅や 
木々の枝葉を伝い垂れ落ちる水源が遠い彼方の光源と激突し
彼の瞳から脳に実存感の認証と生命のうなずきを表出させるが
すぐ闇で凍り 額を両手の平で抑えた

どこの国道も、過ぎ去る肉体の思念は
糞尿のことを9秒考え 蠅の回帰線を作り出していた
全ての国道の車輪はセックスと紙幣と愛の肉塊を乗せ
バターの匂いで充満していた

国家に人間が明滅と共にくっつき
黒煙が地図を象った
そこには血管が無く気の抜けたビールの
絶望的な滑らかさだけで土壌が繋がっていた

火星に住む生物が「命ってどういう意味?」って
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