R305/木屋 亞万
き三人まで
人を殺していいようになれば、私は誰を殺しにいくだろうか
なんて事を不意に考える
まず一人はすぐに浮かぶ
13・4歳の私を追い詰めたあいつ
一人を殺すことが許されれば
私は三人という制限を越えて
苦しかったあの頃に、自分を攻撃するすべてに
動物のように想像力も持たず
殺戮を繰り返しただろうか
彼らの友人や家族には言い訳を
包装して贈りながら
それぞれの人が好きなように
三人の人を殺せば
自分の好きな人たちも
回りまわって殺されるだろう
友人が、恋人が、家族が巻き込まれたら
私は仇討ちするだろうか
そうこうしていたら、いつのまにか私は
人殺
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