華/汰介
 
取れないと出来ないが)
そのキャラクターに完全依存した詩を書くとする。
これは、その一瞬と言う感覚に最も効果的に作用するだろうが、
その温度から外れて、読み返すと何の事やら分らなくなる。
それを沢山作り詩集と言う体系にしてみれば分りやすい。
それを作っている人間自体に余程のカリスマでもない限り、
具体的なあるキャラクターの機敏に依存しすぎたその詩集は、
とてつもなく恥ずかしい物になるだろう。
(それを上手くやるとライブ的な作品になるだろうが)

例えば、モーツァルトの手紙はそれはそれで面白いが、
作曲家、と言う称号をそこから取り除くと、
夫婦共々馬鹿三昧、借金塗れの一男の哀
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