銀河鉄道に?act ?/セルフレーム
 
、戦争で死んだんだ。
私とあの人が銀河鉄道を見たのは、あの時が初めてだった。

それからすっかり銀河鉄道に心を囚われたんだ、あの人は」


少し寂しそうに、小さな声でおじいさんは語った。

「口数も少なくなったし、話す事といえば殆ど銀河鉄道の事ばかりで。

狂ってしまったと思った。
途中で工事を中止した廃駅を、まさか銀河鉄道発車場所なんて言い出した時はね」

―この人が、あれを消したんだ。
銀河鉄道に呑み込まれた、老婆を見ていられなくて。

「本当に、おかしかったから、看板も、私が、消して、倒した、」

―嗚咽をかみ殺すように、ひとつひとつ区切って。
静かに、
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