書くこと、まどろむこと、決めること/渡邉建志
、習得しなければ出来ないことで、それはたぶん、臨界期があることだから。
おとなしく先生の言うことにしたがってきた子どもが、突然自分から新しいことを始められるわけもなく、
いじめられて、これ以上いじめられないためには、しずかで目立たないようにしなければと思って育った子どもが、突然自分から新しいことを始められるわけもなく、
わたしは自分の「したい」「やりたい」気持ちを常に罪に思いながら(それらを奨励して伸ばしてもらった記憶がない)、臨界期を過ぎてしまったように思われる。
でも、こんな人生を送りたいわけじゃない、と、うじうじ、ぐちぐち言いながら、自分はなにもできなくなってしまい、それを鬱という名
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