書くこと、まどろむこと、決めること/渡邉建志
 
会のひかりのなかを、
シュトラウスの最後の四つの歌にみえるモントルーの湖のひかりのなかを。

14,5歳のときにマティスとシュトラウスの最後の作品をこの世の中で一番美しいものだと決め付けてしまった、その遠い世界に憧れてしまったわたしは、
そこへどうやって辿りつけばいいかわからないまま、(ヴァンスへ行っても、モントルーへ行っても、もちろんそれは見つからずに)
そのまま時間を止めている。14,5からわたしはわたしの人生を生きるという意味において、成長したとは思えない。


自分の生きる道を、自分の生の衝動から、内側の叫びから、(普通の言葉では)向いていることから、選んでいくという力。
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