ひとつの読み方 仲程さんの『花火の夜(江戸川)』/クリ
」あたりでしょうか。垣間見えます。重ねて言いますが、この辺は「サービス」です。「洒落」です。
でもこのあたりを知っていると、東京の下町(いや、タイトルがそうだから必要はないんですがね)が心をよぎります。
そして猫は多分、「なかほどは病気です」と鳴いている、哭いているだろうことが分かります。
なんの病気か。恋の病? 孤独の病?
合評の中に、「国際色は極彩色の誤字か?」という疑問がありましたが、そんなはずはないのです。
だって東京は極彩色ではないからです。地方から東京についたときに誰もが感じることのひとつに、
「東京は汚い」という感覚があります。日本でこんなにゴミが落ちている都市はないです
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