トイレと紙/m-rod
づく
僕はそこから出られない
くるっと一回転
ダンボールの芯が抜け落ちて
それが本当の自分ですか?
どこかから問いかける声がする
紙が切れて
僕はなんにも描けない
座ってへたり込んだまま
せめて
汚いものを水に流した
「じゃあ」 挨拶はそれだけ
髪を切っては伸ばし
暇をもてあます落書きを
壁とドアに書き付けて満たされる
排泄のように繰り返す毎日は
とても綺麗とはいえない
だけど油物を控えて
くさい言葉も出なくなって
蓋を閉めてしまったら
それはそれで違う気がする
ドアの向こうに
誰が待っているんだろう
「うん」 答えはそれだけ
日付を
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