voice, voice, voice/草野春心
えし、
いつか君へと還ってゆく
君もまた繰りかえし、
僕へと還ってゆく
それが
光ということ
それがまた、
影ということ
燦燦と、世界
世界は瞬いている
聴こえてくるだろう?
声、声、声の中に死んでゆくものがある。声
声、声の中に生れくるものがある。僕は僕を
呼ばれ、君を呼ぶ。満たされた名前の中に、
死んでいるもの、生きているもの、在るもの
ぜんぶ光。であって。
声、声、声の中に立ち尽くすひとがいる。声
声、声の中に歩みだすひとがいる。君は君を
呼ばれ、僕
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)