voice, voice, voice/草野春心
ひとは命
であって、命ではない。そんな声の中に、死
んでゆくもの、生まれくるもの、在るものが
光。であって。
声、声、声の中に立ち尽くすひとがいる。声
声、声の中に歩みだすひとがいる。ひとは魂
ではない。神々の本、その頁に刻まれる。生
まれくるもの、死んでゆくもの、在るものが
影。であって。
(みっつ、夜。
仰いでみれば、
夜に濡れた
星、月、花の色。
生まれ、生きて、
死んでゆくもの……
また生まれ、生き、
死んでゆくもの……
僕は繰りかえし
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