殺しに到る感情のライン/ホロウ・シカエルボク
 
ばいつでも忘れてしまって思い出せない
殺しに到る感情のライン、だけどそいつは一度たりとも血の味を味わったことがない、それを幸せと言うか不幸せと言うかはそれぞれの判断に任せるところだけど―俺にはどちらとも決めることが出来ないぜ、たぶん誰かが明確な論旨を持って俺をそいつなりの結論に導こうとしたとしても俺は黙って刃先を見つめているに決まってる、イエスともノーとも唇を動かすことはない
結論が美しいことなんて誰が決めた?結論が素晴らしい結果だなんてどこのどいつが考えたんだ…殺しに到る感情のライン、それは降るのか降らないのかよく判らない雨雲の編成みたいだ、降るには足りない、晴れるにも足りない、どっちつ
[次のページ]
戻る   Point(0)