定置漂流/ホロウ・シカエルボク
た
堆積して潰れてひとつになりかけたいくつもの「どうして」を
昨日見た怖い夢のように過去に押しやって暖かい居場所を求め続けるのか
足の無い雄犬が女のように座す
二度と開かないシャッターがちらほら目立ち始めたアーケイドの終わり
思春期から出て行けないやつらは14歳で終わるだろう
俺は
老いが欲しかった
いつのころからか
きっと
若さを恥ずべきものだと
認識したときから
きっと
路面電車が億劫そうに加速する交差点には
昔数年間働いていた
とある名の知れたデパートがあった
今は更地になって
そこにはなにか洒落たも
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