窓を叩くような/石川和広
 
とよくいう

それを美しくもなく汚くもなく
とにかく感じるのは思ったより難しいぜ

いい男やいい女になれたとしても難しい

だけども
夕焼けとか車両の先の先のほうにある何かそれは恐い

かけがえのない?俺はこわいぜ
100万回かけがえのないと叫び叫ばれたとしても
たぶんこわいぜ
それはなぜだろうか
きわめてさみしいというか、その奥のほうから
ささやいている
窓を叩くような
揺れているような
静止しているけれども

自信ないけども
暗い夜道の親密さの方が恐くないぜ
眠って起きられないということもあるかもしれないけど

こわくない

だけどどっかでぷ
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