窓を叩くような/石川和広
 
でぷっつり道は切れているのだな

そんなこと具体的には考えきらんし

風の鳴り音とパソコンの起動音はなんかちがう
でも似ている

道が切れる先の先がなんであっても
その雲の妙な赤さ 人のいない 壁とかあるいは崖とか
人とか牛とか
宇宙とか
あと子供とか人参とか
声とかこえとか

目とか目先とか
気づかなかったこととか

いまあるもののすべては
道の途切れたところからきて
俺に恐さを与え
恐さの美しさを与えている気が今日はしてしまった

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