いくつもの種類の赤/ホロウ・シカエルボク
 
の匂い、それは甘い匂いに似ていると誰かが言った、誰だったのか、それとも誰でもなかったのだろうか?覚えてしまったのはいつのころからだったろう?甘い匂いに似ている、らしい、体内を吐き出すようなむっとする血の匂い…求めているのか?果たして求めているのだろうか?答えになりそうもない、間に合わせでも何でもいい、答えが成立するものは実行されたりしない、それがあれば満足するからさ、それがあればみんな満足してしまうんだ、気休めに過ぎない、そんなもの、ただの気休めに過ぎないというのに…諦めに近い享受が当り前に進行し続けている、友人たちよ、まさかおまえはそんなところに顔を突っ込んだりしてはいないだろうね?おまえがそん
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