そこにもう生温かい宿命の感触は無いとしても/ホロウ・シカエルボク
 
信じたい
俺は深く潜る
俺が見つめる為の牙
俺が生きる為の牙
それは俺の筋肉をまだ貫けるか
それは助骨を突き破り
心臓に達することが出来るか、当たり前のように
当たり前のようにそうすることが出来るか?
どくん、どくん、というリズムに限界があること、そのことを思い知る前に
切り捨てるみたいに貫くことが出来るか?俺が価値無きものになりそうな時
牙は俺の筋肉を貫き、助骨を突き破り
心臓に達することが果たして出来るか?
もう機能しない熱を抱いてまで生きているつもりなどない、俺はその温度だけを選んでここまで来た
当たり前に生きるための資格みたいなもの、より
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