「大胆」な「懐疑論」と異なった「リアリティー(現実)」−「存在の彼方へ」を読んでみる8/もぐもぐ
 
ある。それまで意識していなかったり、あるいは頭だけの考えで否定したりしていたものが、思いもよらぬリアリティー(「現実性」)をもって「本当のこと」であると意識される。「抽象的・普遍的」に考えていたものが「具体的・個別的」なものとして認識される瞬間。その瞬間において、「真理」は「現実」化するのだ。


他方、古代ギリシアの哲学に深く学びながら、独自の「真理」観を構築した哲学者として、ハイデガーがいる。
ハイデガーの場合は、時間と絡めて、「真理」の「現-在(現れてあること)」というようなことを述べる。

哲学をまともに勉強したわけでもない私が、ハイデガーの「真理」観などを論じるのは危険きわま
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