「ともだちの、うた」/長谷川智子
 

 いわゆる
 こんな
 距離感
 これさえあれば…
 で本当は済まないけど
 そう考えざるを
 得なかった

 思い返せば
 結局
 あの時の彼とは
 そうでもなくて
 私の
 中で
 存在が
 大きく
 なっていったのは
 彼女に対してだった

 あれから
 とにかく
 まさぐるように
 むさぼるように
 エロ本を読み漁った
 けど
 あの
 熱さと
 触れる
 感覚の
 前には
 かすんで
 遠く
 飛んでって
 しまう
 かすんで
 かすんで
 はて
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