ネットと作品/ふるる
ははかり知れない)が潜んでいるのではないだろうか。その「共同体意識」は従来のムラ社会、タテ社会や同世代同士の連帯感とは違い、束縛がないかわりに絆も薄く、伝統や文化の維持継承などは期待できない一過性のものであるかもしれない。しかし一方では、もはや世代や場所で繋がるチャンスを失った人々が、周囲とのコミュニケーション方法や労働や生活環境に抑圧や不安を抱える世の中にあって、「困難な現実を生きている」というキーワードで繋がり、「刹那だからこその強い結びつき」を過程としてのコミュニケーションや結果としての作品を目の前にして、体感しているのではないだろうか。その中から、今や多様になった価値観、それに伴い多様にな
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