ネットと作品/ふるる
 
iらんど』(携帯小説の投稿サイト)などで連載している作品は、読み手も一緒になって育てていく気持ちがある。だから、書籍化されると買うんです。」(2)とある。ネットでなくても作者へのファンレターやサイン会などで作者は励まされるのだが、それは作品が発表された後のことで、リアルタイムで作者と読者のコミュニケーションが進行し、その中から作品が生まれてくるわけではない。ネット内での作者と読者の密度が濃い中で生まれた作品は、言ってみれば読者と作者とのコミュニケーションの「産物」なのである。(3)一方、もはや日本語として定着した感のある「萌え」については、ネットのデータベースなしには普及しえなかったものだと、「動
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