神話/葉leaf
 
ことがあった。文字たちは宇宙の外側まで行き、そこに住居を建て、きれいに整列させて団地を作った。だが、やがて宇宙が膨張していき、団地は宇宙の中に取り込まれ、最後には人間に見つかってしまった。人間はその団地の文字の配列を覚え、コンピューターにつなぎ文字の入力のために使った。こうしてコンピューターのキーボードが生まれた。



昔、二柱の神が地球の空を作っていた。空は地球をすっぽり囲む球面であった。そして、空の外側には、光に満ちた神々の世界があった。神々は空を、昼は青く、夜は黒くなるように彩色した。これは地球を作った神の一柱が青の神であり、もう一柱が黒の神であったからだ。神々はそれぞれの色ごと
[次のページ]
戻る   Point(12)