自由意志と責任−「存在の彼方へ」を読んでみる7/もぐもぐ
ックボックス」の機能を上手く把握している。身体が己を保存するために、「自己認識」という「ブラックボックス」を活用しているわけである。「自己認識」がその仕事を進めることにより、身体はより良く生存することができることになる。こうした形で、デカルト的に分離された心身二元論は、再度一元的に統合されることになる。
ハイデガーを終局として、身体と心は、「自己認識」の形で統合されることとなった。
なお、これに伴って「存在」概念も変更を受ける。「身体」と統合された「自己認識」は、その認識の「対象」として、3種類の「対象」を持ちうる。
まず、「延長」としての「身体」のレベルで問題になるのは、「存在者」(そ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)