余計なものを連れてくるから/ホロウ・シカエルボク
 
たセレブな包み紙のスナック菓子の反射
なんの色気も感じられない汚れた下着を、食堂の片隅で死んだゴキブリを見るみたいに眺めながら、君は地下鉄の駅へとあてもなく歩く、確かな速度があればもしかしたら気分を変えることが出来るかもしれない、不作法な誰かのいびきの様に電車が交差している
昨日そこで高校生ぐらいの男が飛び込んだらしい、彼にはまだ名前すら戻されていないと聞いた
もしかしたらそれは返される必要の無い名前なのかもしれない、結論をつけたがる自分の悪癖にその日何度目かのうんざりを感じながら君は適当に目についた駅までの券を買う
言葉が何らかの
断定の為に存在するなんて馬鹿げた話た

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