受胎告知/ホロウ・シカエルボク
 
き続けることが出来れば、脳隋の信号を意識を通さずに書き続けたい、俺の知らない領域の俺、俺の気付かない世界の俺、もっと居る、もっと居て、やはり死んでいく、死体!幾千の俺の死体が呼気に乗って舞いあがるのが見えるかい、地上から吹き上げられる風を捕えないスカイダイビング、俺の死体が言外の意味を乗せて誰かのもとへ飛んでいく、それは、ああ、それは、どこの誰かも判らないやつに受け止められた時に初めて成就と呼ばれるのかもしれない、死と同じ数だけ成就を見たい、それは果たして馬鹿げたことだろうか?くるくると小刻みな輪廻の中、もはや取捨選択の余地はなく、すべてのものを見なければならない、あらゆるものを繋ぎとめんとする覚
[次のページ]
戻る   Point(3)