詩学社、そして寺西さん/角田寿星
 


数日後にあんなことになるなんて。

詩学社がツブれた理由や、寺西さんの社長としての功罪について、ぼくが言及する立場にないのは重々わかってるけど、彼の功績は、ネットを含めた草の根レベルでの詩人の発掘と、若手詩人との交流。彼を慕う若手が多かったからこそ、土壇場でのこうしたムーヴメントが生じたのだ、と思います。
一方では、そうした交流を金に換えることができなかった。そして、明らかな営業不足。多分、いい詩はいずれ誰かが気づいてくれるという(素人くさい)考えがあったんじゃないかな。その結果、詩集の賞獲得レースでは、思潮社や青土社などに明らかな遅れをとっていた。賞をもらえないので、詩集の売り上げも
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