爆裂(上、後)/鈴木
と草と土と傷と汗と疲労となにかでどろどろになってベンチに腰を下ろしていた。やがて友がひきつけのような声のない笑いを漏らした。
――いざとなったら、二人で死のう。
祥平は
――ありがとう。
と言って、それからは忍耐と鍛錬の日々、朝は欠かさず班の全員へ挨拶し、茜に無視されてもへこたれず、勝也へは心酔を装い、教室では勉学に励むと共に涼斗への情報提供を怠らず、下校時は家まで走破して足腰を鍛え、格闘技を習うことは親から許されなかったが、代わりに買ってもらった空手入門誌記載のトレーニングを欠かさなかった。まず正しい姿勢を身に付けるところから始め、中段正拳突き、これを上段へ下段へ、半身の構えを習
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