爆裂(上、後)/鈴木
に戻れない! しかしわたしはやる! 拒否する! おおお百舌よ百舌お前の爪で我が腹から卵を抉り出して望むままに食らえ! でもあいつらきっと、おいしい、って、さえずるんだ! 畜生!
祥平は
――やかましい!
と言った。相変わらず殺害の機を窺っていた動物らの他、メンチの切り合いに飽きそこかしこにて交接食事睡眠排泄商売を催していた野獣たちも再び彼の周りに集い吼えまくった。楓が幻に浮かんだ。あれは立っていて、いつか伐られたとしてもなにも言わないだろう。強いてなにも言わないのではなく、別に、くらいは言うかもしれないが、どちらにせよ頓着しないのだ。楓を突き破って、雄獅子が、口を大きく開け、舌を奥に引
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