爆裂(上、前)/鈴木
を込める。見つめ合っている。他の指が降りてくる。ふくらむ。のけぞる。それに顔を近づけて笑う。くつくつと息の漏れる唇は粘り気のある光沢を含み頬はあの牡丹雪みたいだ。はわせる。のたうつ。あ、あ、と言う。または言えない。
含まれた。
祥平が便座に乗って小便するのを茜は見ていた。唾液にまみれた筒から発された金色の液体がねじれながら弧を描く有様を凝視していた。絞りきった後、先端を含み、また、くちづけをした。アンモニアが口内を満たす。とろけた頭で舌を絡める。ひくつく。彼は弄ばれることに病みつきとなっていた。茜を見ていればよかった。打ち興じている間は幻覚を忘れられた。いや、一つだけ、たまに茜が融解して陽
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