映画日記、ただし日付はてきとう2/渡邉建志
ある。
2007/1/13 エットーレ・スコラ「特別な一日」
唖然。まったく唖然。最初から最後まで、唖然。やばい。えろい。脱ぎもしないのに。ちりばめられたユーモア、それを自然に演じてしまうマストロヤンニ、しかしユーモアに満ちているにもかかわらず映画全体は暗い、深い闇に覆われている。こんな奇跡があって良いのだろうか。こんなすさまじい映画が、今の若者にほとんど知られないでいて良いのだろうか。と、私はいつもこんなことばかり書いているが、久しぶりにその種の義憤を感じる映画だった。いや、ほんとうに、「隠された名画」を発見して興奮するというこういうことが時々あるから、古いヨーロッパ映画を見るのはやめら
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