映画日記、ただし日付はてきとう2/渡邉建志
 
。金縛りにあった、しかもそれは緊縛ではない、ソフトな縛り方で、たぶん私が動きたがらないだけ、という縛り方だった。パラジャーノフやカネフスキーを見たあとは、それこそ力で捻じ伏せられ、緊縛されたのだけれど。例によってソ連によって「隠されて」しまった映画であり、映画監督である。隠された女性監督、キラ・ムラートワ。ソ連という国は、ひょっとしたら圧制によってこれだけのすごい映画監督たちを逆説的に生み出してしまったのではないか。常識を超えたすごい映画は必ずソ連だ。パラジャーノフ「火の馬」、カネフスキー「動くな、死ね、甦れ」、ソクーロフ「日陽はしづかに発酵し…」「マザー・サン」、それにタルコフスキー「鏡」「ノス
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