たぶん、それを愛とは呼ばないだろうけど/涙(ルイ)
 
思ったんだ


あたしはすべてを話した


貴方はあたしの話を黙って聞いていてくれたね
そして「お前は何にも悪くない」って
痛いときは痛いって声に出していいんだよって
時には手放しで自分を許してやっていいんだよって
そう教えてくれた
そして これからは俺が
お前の両親や兄貴やそれから
お前の目の前から消えていった奴ら
そいつら全部の代わりに
強く強く抱きしめてやるって
何度も何度も 繰り返し繰り返し
噛んで含めるように
やさしく強く云ってくれた

生まれて初めて 心底泣いた
涙で溺れて死んでしまうのではないかと
そう思うくらいに
泣いても泣いても涙があ
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