ルネッサンス/aidanico
 
着て
薄桃に頬を赤らめたのも偶然じゃなかったんだ
それを気付いたのは今日だった
間違いも無く今日だったんだ

鳴っているのは黄色い何時かの耳鳴り?
夜の明るさに共鳴しているんだ
泥濘に
足を踏み入れたことにも気付かずに

目が覚めると気付いた、空は貼り付いているんだ
青色のセロファンが
必死に七色になろうとしていたんだ



赤いワルツ

私は思い出す/つめたい夜に/カルメンの盗んだ/赤いワルツ!

/或る冬だった/私はもう目の前を何度も旋廻していた/震えるように足拍子を刻んでいた私を席に着かせ/踊り狂う赤い靴をホットミルクで切り落とした/「ワルツを刻めば善
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