面白人生講話(10)/生田 稔
 
家の人出会った人々が質問する難問の一つである。
 その答えは簡単である、神から出て神に帰ることである。神は、神ご自身は、自分のために人を造った。おつくりになった地球に、創造の最後として人を造ったと聖書は記録している。この人を造らねばすべては神にとって無意味なのである。自分の作った山や川やあらゆる動物と生物の棲む自然を体感しその不思議さと巧みさを探り、あらゆる物語やさまざまの芸術そして科学は、人が作り上げたものに他ならない。人は無知であるがゆえに、それをなすことができた。無知のゆえに自分たちの知らない道を探りつつ歩むことができた。
 こういえば簡単に人間存在の意味を提示しえたと思われるかもしれな
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